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3月26日 カチューシャの唄の日

 3月26日はカチューシャの唄の日。記念日を通して、多くの人に「カチューシャの唄」とともに松井須磨子と島村抱月の功績に関心を持ってもらうことが目的。

 大正時代に活躍した日本初の新劇女優・松井須磨子と日本近代演劇の父・島村抱月の功績を讃える顕彰活動を行っている一般社団法人 松井須磨子協会が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、芸術座が帝国劇場で「復活」を初演した日(1914年(大正3年)3月26日)にちなんで、3月26日とした。

カチューシャの唄とは

 

 「カチューシャの唄」はトルストイ原作の「復活」を島村抱月が演劇用に書き下ろした芸術座の公演の中で、ヒロインのカチューシャ役の松井須磨子が歌い大ヒットした曲。

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 「カチューシャの唄」は、日本の楽曲で、ヨナ抜き音階を用いた伝統的な日本の音楽表現と、西洋音楽のリード形式を組み合わせた独特のスタイルが特徴です。この曲は、歌詞が5番まであり、各番ごとに異なる情感が込められています。特に、曲中で「ララ」という民謡の囃子言葉を用いることで、楽曲にリズムと強調を加えています。

 作詞は島村と相馬の両名によるもので、1番の部分は島村が担当し、2番以降は相馬が手がけました。作曲は中山が担当し、これが彼の初めての作曲作品となりました。中山は、島村から「日本の俗謡と西洋の賛美歌の中間のような旋律」を求められ、長い悩みの末に現在の形に落ち着きました。

 この楽曲は、もともと芸術座の公演「復活」で使用されたもので、特に松井と横川唯治によって第1幕で、松井と宮部静子によって第4幕で披露されました。松井はこの曲を非常に感情を込めて歌い上げ、観客に強い印象を残しました。

 「カチューシャの唄」は、その後も多くのアーティストによってカバーされ続けており、1997年にはソウル・フラワー・モノノケ・サミットがアルバム「レヴェラーズ・チンドン」で、また2019年にはアイドルグループ開歌-かいか-が公演で取り上げるなど、長きにわたり多様な形で親しまれています。

 このように、時代を超えて多くの人々に愛され続ける「カチューシャの唄」は、そのユニークな音楽的特徴と、日本の音楽と西洋音楽の融合という新しい試みによって、日本の音楽シーンにおいて重要な位置を占めています。

記念日とかいろいろ

音楽の記念日