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3月4日 短鎖脂肪酸の日

 3月4日は短鎖脂肪酸の日。記念日を活用し、他社とも連携しながら「短鎖脂肪酸」の効果をより多くの人に知ってもらうのが目的。キャンディ、豆菓子、チョコレートなど、さまざまなお菓子の製造販売を手がける江崎グリコ株式会社が制定し、日本記念日協会が認定した。

 日付は、「短鎖脂(34)肪酸」の語呂合わせから、3月4日とした。

短鎖脂肪酸とは

 炭素数6未満の脂肪酸のこと。人の大腸内でビフィズス菌などの腸内細菌が食物繊維を食べることで作られ、太りにくい身体づくりのサポートをはじめ、健康にさまざまな良い働きをする。

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 短鎖脂肪酸(Short-chain fatty acids, SCFAs)は、腸内の特定の細菌によって水溶性食物繊維やオリゴ糖などが発酵される際に生成される脂肪酸です。これらは主に酢酸、プロピオン酸、酪酸として知られており、それぞれが特有の役割を担っています。

 短鎖脂肪酸は、その分子構造が短いため、体内で素早く吸収されて利用されます。この脂肪酸の最も顕著な効果は、基礎代謝の向上、体脂肪の減少、腸内環境の改善、さらには免疫機能の強化に寄与する点です。

 短鎖脂肪酸は腸内細菌の代謝産物として、腸管内で直接作用するだけでなく、血液を通じて全身に影響を及ぼすことも特徴的です。例えば、酢酸は体温や心拍数の増加を促し、エネルギー消費を高めることで基礎代謝を向上させます。一方、プロピオン酸は肝臓でのグルコース生成を促進し、酪酸は腸の粘膜を健康に保ち、腸のバリア機能を強化します。

 これら短鎖脂肪酸の生産を促進するには、善玉菌の活動を助ける食物繊維の摂取が鍵となります。特に水溶性食物繊維は腸内での発酵がしやすく、効率的に短鎖脂肪酸を産生することができます。日本人の食生活において食物繊維の摂取不足が指摘されている中、意識して食物繊維を豊富に含む食品を選び、摂取することが推奨されます。

 このように、短鎖脂肪酸は私たちの健康を多方面から支える重要な役割を持つことが研究を通じて明らかになっており、適切な食生活を通じてその恩恵を受けることが可能です。

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