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10月29日 獣肉(ジビエ)の日

獣肉(ジビエ)の日
引用元:農林水産省

 10月29日は獣肉(ジビエ)の日。大分県宇佐市でジビエ処理加工を手がける有限会社サンセイ、国産ジビエ認証施設の宇佐ジビエファクトリー、日本初のジビエ処理研修施設の日本ジビエアカデミーが制定し、日本記念日協会が認定した。

 近年、里山などで増加し、農林業などに大きな被害を及ぼしている鹿や猪。獣害とはいえその命を無駄にせず正しい処理加工を行うことで獣肉(ジビエ)に昇華させ、命のバトンを繋げるサスティナブルな取り組みを推進することと、美味しい獣肉(ジビエ)を全国に広めるのが目的。

 日付は、獣肉(1029)」の語呂合わせから、10月29日とした。

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 ジビエ(仏: gibier)は、フランス語で「狩猟によって食材として捕獲された野生の鳥獣、またはその肉」を指します。この言葉の語源は古フランク語の「gabait(鷹狩り)」に由来します。ジビエの消費は、単に“野生動物を食べる”という意味にとどまらず、人間と動物が共存し、豊かな日本の農村や自然環境を守るための取り組みも含まれています。

 日本では、シカやイノシシによる農作物被害が大きな問題となっており、これらの動物の捕獲が進められています。捕獲された野生動物はジビエとして利用されることが増えており、「害獣」とされていたこれらの動物が、味わい深い食材や地域資源として新たに評価されるようになっています。

 ジビエ料理は、特にフランス料理で古くから親しまれており、その風味豊かな味わいが魅力です。ジビエの肉は一般的に脂肪が少なく、タンパク質が豊富で、鉄分やビタミンB群などの栄養素が多く含まれています。そのため、健康志向の高い食材としても注目されています。

 ジビエの消費は、持続可能な食文化の一環としても重要視されています。過剰な野生動物の増加は生態系に影響を及ぼし、農作物への被害を引き起こします。これに対して、適切に管理された狩猟とジビエの利用は、生態系のバランスを保ちつつ、農村地域の経済活性化にも貢献します。

 日本では、ジビエの普及とともに、衛生管理や調理方法の向上が求められています。適切な処理と調理法により、安全で美味しいジビエ料理を提供することが可能になります。最近では、ジビエ専門のレストランやイベントも増えており、消費者の関心が高まっています。

 ジビエは、自然との共生を象徴する食材であり、その利用は人と自然の調和を図る一助となります。ジビエ料理を通じて、野生動物の価値を再認識し、持続可能な未来を築くための取り組みが進められています。

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