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10月6日 みんなで重力の謎を考える日

 10月6日はみんなで重力の謎を考える日。長年、重力についての研究と発信を行っている大平和由(おおひらかずゆき)氏が制定し、日本記念日協会が認定した。

 ニュートンが万有引力の法則を発見し、アインシュタインが一般相対性理論を完成させた後も重力に関する謎は残っており、その謎を解くためには専門家だけでなく一般市民レベルの関心の高まりが重要と考え、記念日を通して重力理論の発展を後押しをすることが目的。

 日付は、重力(106)」の語呂合わせから、10月6日とした。

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 重力は、物体が互いに引き合う力であり、私たちが地球上で感じる最も基本的な自然現象の一つです。しかし、その正体はまだ完全には解明されていません。重力の基本的な理解は、17世紀にアイザック・ニュートンが提唱した万有引力の法則から始まりました。この法則は、2つの物体が質量に比例し、距離の2乗に反比例する力で引き合うことを示しています。

 20世紀初頭、アルベルト・アインシュタインは一般相対性理論を発表し、重力を時空の歪みとして説明しました。アインシュタインによれば、大きな質量を持つ物体は周囲の時空を歪め、その結果として他の物体がその歪みに従って動くことで重力が生じるとされます。例えば、地球が太陽を周回するのは、太陽の巨大な質量が時空を歪めているためです。

 しかし、重力は他の基本的な自然力(強い核力、弱い核力、電磁力)に比べて極めて弱い力です。小さな磁石が重力に打ち勝って冷蔵庫にくっつくのは、磁力が重力よりもはるかに強いからです。この「弱さ」は、重力を他の力と統一的に説明する統一理論を作る上で大きな障害となっています。現在の物理学では、重力は他の次元から漏れ出てきた力ではないかという仮説も考えられています。

 量子重力理論や超ひも理論など、重力をより深く理解するためのさまざまな理論が提唱されています。量子重力理論は、重力の量子化を目指し、極小スケールでの重力の挙動を説明しようとします。一方、超ひも理論は、基本的な粒子がひも状の構造を持ち、その振動が異なる粒子を生み出すという考え方に基づいており、重力を含むすべての基本力を統一する可能性があります。

 重力の本質を完全に理解することは、物理学における大きな課題であり、その解明は宇宙の根本的な理解に繋がると期待されています。これにより、ブラックホールの内部構造やビッグバンの起源など、宇宙に関する多くの謎が解明される可能性があります。

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